台湾セミコンダクター(TSMC)最新情報2026|株価見通し・決算・PER・配当・ADR・熊本工場を徹底解説

台湾セミコンダクター 配当金 いつ?四半期ごとに実施

TSMCは現在、四半期ごとに現金配当を行っています。「1年に1回まとめて支払われる」と考えないよう注意が必要です。

2026年第1四半期分の配当

  • 普通株1株当たり:7.00000137台湾ドル
  • 権利落ち日:2026年9月16日
  • 支払日:2026年10月8日
  • ADS1単位当たり:約1.11米ドル

2026年第2四半期分の配当

  • 普通株1株当たり:7.00台湾ドル
  • 権利落ち日:2026年12月10日
  • 支払日:2027年1月7日
  • ADS1単位当たり:約1.08米ドル

ADSの米ドル配当額には「約」と表示されています。台湾ドルから米ドルへの換算などにより実際の金額が変わる可能性があるためです。

また「2026年第2四半期分」という名称は利益を計上した四半期を示しており、実際の支払日が2027年になる場合があります。配当の権利を得られるかどうかは購入日だけではなく権利落ち日なども関係するため、利用する証券会社の案内を確認しましょう。

台湾セミコンダクターADRとは?NYSEでは「TSM」

日本では「台湾セミコンダクターADR」や「TSMC ADR」と呼ばれることが一般的ですが、ニューヨーク証券取引所で実際に売買されている証券はADS(American Depositary Share)です。ティッカーシンボルはTSMです。

ADRはAmerican Depositary Receiptの略で、預託証券の仕組みを指す際によく用いられる言葉です。投資画面では「TSM」「Taiwan Semiconductor Manufacturing」などの名称で表示されます。

1ADSはTSMC普通株5株を表す

TSMCのADSでは、1ADSが台湾市場の普通株5株を表します。これはTSMCの公式開示で確認できます。

ただし、「台湾株価×5をそのまま米ドルへ換算すれば、常にADR価格と完全一致する」という意味ではありません。台湾市場と米国市場では取引時間が異なり、為替変動や市場での需給などによって価格差が生じることがあります。

台湾セミコンダクター ADR 買い方|日本から購入する基本手順

日本からTSMCへ投資する代表的な方法の一つが、米国市場に上場するTSMを扱っている証券会社を利用する方法です。

  1. 米国株を扱う証券会社の口座を用意する
    すべての金融機関で同じ商品を扱っているわけではないため、TSMの取扱状況を確認します。
  2. 外国株・米国株取引の利用設定を行う
    証券会社によって外国株口座などの手続きが必要です。
  3. ティッカー「TSM」で銘柄を確認する
    会社名がTaiwan Semiconductor Manufacturing Company Limitedであることも確認します。
  4. 注文方法・為替・手数料を確認する
    円貨決済または外貨決済の仕組み、売買手数料、為替コストなどは証券会社によって異なります。
  5. 数量と価格を確認して注文する
    成行注文と指値注文では約定の仕組みが異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで利用します。

証券会社ごとのサービス内容や手数料は変更される可能性があるため、本記事では特定の証券会社を推奨していません。

ADR・ADSの配当では台湾の源泉税にも注意

TSMC公式FAQでは、TSMCのADS保有者へ支払われる配当について、台湾(R.O.C.)で21%の源泉税が課されると説明されています。

日本国内での課税や外国税額控除などについては、口座区分や個別の状況によって扱いが異なる場合があります。実際の税務処理については利用する証券会社や税務の専門家などに確認することが重要です。

台湾セミコンダクター なぜ強い?5つの理由

1.先端プロセスの量産技術

TSMCの大きな競争力の一つが、3nmや2nmといった先端プロセスを大規模に製造する技術です。2026年第2四半期には2nmがすでにウエハー売上の3%を占め、3nmは30%でした。

半導体では回路を微細化できることだけでなく、十分な歩留まりと品質を保ちながら大量生産する能力が重要です。

2.巨大な製造規模

2025年の年間生産能力は12インチウエハー換算で1,700万枚を超えています。先端プロセスからスペシャルティープロセスまで多様な製造技術を持つことが、幅広い顧客への対応につながっています。

3.顧客と競合しにくい専業ファウンドリ

TSMCは、顧客が設計した製品の製造に専念する「pure-play foundry」を基本モデルとしてきました。TSMC公式年次報告書では、自社ブランドの半導体製品を設計・製造・販売せず、顧客と競争しないという原則を説明しています。

半導体設計会社にとって、自社の重要な製品情報を預ける製造会社への信頼は非常に重要です。TSMC自身も競争力の柱として「テクノロジー」「優れた製造」「顧客の信頼」を掲げています。

4.設計から量産まで支えるエコシステム

先端半導体は製造工場だけあれば作れるわけではありません。EDAと呼ばれる設計ツール、半導体IP、パッケージング、設計サービスなど多数の技術が必要です。

TSMCはOpen Innovation Platformなどを通じて外部の設計・IP企業とのエコシステムを築いており、顧客が設計から量産へ進みやすい環境を整えてきました。

5.ファウンドリ市場で大きなシェアを持つ

市場調査会社TrendForceが2026年9月9日に公表したデータでは、2026年第2四半期の世界ファウンドリ上位10社の売上高は約534.9億米ドルでした。

このうちTSMCの売上高は約402億米ドルで、TrendForce集計による市場シェアは72.5%でした。2位のSamsung Foundryは約32.6億米ドル、シェア5.9%です。

ただし、このシェアはTrendForceのファウンドリ市場集計に基づく数字であり、半導体業界全体の売上シェアが72.5%という意味ではありません。

TSMCを理解するには台湾や米国の株価だけでは不十分です。熊本JASMの最新採用、ソニーとの2026年新合弁計画、そして最大級の論点となる地政学リスクを次ページで確認します。