マザーズとは?廃止後のグロース市場との違い・指数・ETFの買い方をわかりやすく解説

株式ニュースや証券会社の画面で「マザーズ」「マザーズ指数」という言葉を見かけても、現在の東証にマザーズ市場は存在しません。マザーズ市場は2022年4月の市場再編で廃止され、成長企業向けの役割は主にグロース市場へ引き継がれました。また、東証マザーズ指数も現在は「東証グロース市場250指数」という名称に変わっています。本記事では、マザーズとは何だったのか、グロース市場との違い、指数の見方、構成銘柄、ETFや投資信託で投資する方法まで整理します。

株価チャートと金融市場をイメージした画像

この記事の目次

  • マザーズとは何だったのか
  • マザーズが廃止された理由と市場再編の時期
  • マザーズとグロース市場の違い
  • 現在のマザーズ指数とリアルタイムチャートの見方
  • 構成銘柄一覧と過去最高値
  • ETF・投資信託を利用した投資方法
  • SBI証券・楽天証券で確認する方法
  • グロース企業へ投資するときの注意点

マザーズとは?成長企業向けに設けられていた株式市場

マザーズとは、東京証券取引所が1999年に開設した、成長段階にある企業向けの株式市場です。名称は「Market of the high-growth and emerging stocks」の頭文字に由来します。

すでに大きな利益や長い事業実績を持つ企業だけでなく、将来の成長可能性が期待される企業に株式市場から資金を調達する機会を提供することが、マザーズの主な役割でした。

IT、インターネット、バイオ、医療、広告、クラウドサービスなど、新しい技術やビジネスモデルを持つ企業が多く上場していた点も特徴です。一方で、上場後も赤字が続く企業や、業績の見通しが変化しやすい企業も含まれていました。

マザーズ市場とマザーズ指数は別のもの

「マザーズ」という言葉には、主に次の2つの意味がありました。

  • マザーズ市場:成長企業が株式を上場して売買される場所
  • 東証マザーズ指数:マザーズ関連銘柄全体の値動きを表す株価指数

市場そのものと、株価の動きを示す指数は別物です。マザーズ市場は2022年に廃止されましたが、東証マザーズ指数はすぐには廃止されず、一定期間算出が続けられました。

マザーズの市場再編はいつ?2022年4月4日に廃止

東京証券取引所は2022年4月4日、それまでの市場第一部、市場第二部、マザーズ、JASDAQという区分を再編し、次の3市場へ移行しました。

新しい市場区分主な位置づけ
プライム市場機関投資家の投資対象となり得る規模や流動性、高いガバナンス水準を備えた企業向け
スタンダード市場一定の規模や流動性を持ち、上場企業として基本的なガバナンス水準を備えた企業向け
グロース市場高い成長可能性がある一方、事業実績の面では相対的にリスクが高い企業向け

この市場再編により、マザーズという市場区分は廃止されました。旧マザーズ上場企業の多くはグロース市場へ移行しましたが、マザーズの名称だけをグロースへ変更したわけではありません。

マザーズの廃止理由

マザーズが廃止された背景には、従来の市場区分が複雑で、それぞれの役割がわかりにくくなっていたことがあります。

市場第二部、マザーズ、JASDAQには重なる部分があり、投資対象としての位置づけが明確ではありませんでした。また、新規上場時の基準と上場を維持するための基準に差があり、上場後も企業価値を継続して高める動機付けが十分ではないという課題も指摘されていました。

そこで、各市場のコンセプトを明確にし、新規上場基準と上場維持基準の考え方を整理するため、プライム、スタンダード、グロースの3区分へ再編されました。

マザーズとグロースの違い

「マザーズ グロース 違い」を簡単にまとめると、マザーズは過去の市場区分であり、グロースは2022年4月4日に始まった現在の市場区分です。

比較項目旧マザーズ現在のグロース市場
存在する時期1999年から2022年4月3日まで2022年4月4日から
主な対象高い成長可能性を持つ企業成長可能性を実現するための事業計画と進捗を開示する企業
企業のリスク業績が安定していない企業を含む事業実績の面で相対的にリスクが高い企業を含む
上場企業旧制度の基準で上場した企業市場再編時の移行企業と再編後に新規上場した企業
代表的な指数東証マザーズ指数東証グロース市場指数、東証グロース市場250指数

グロース市場には旧マザーズの企業だけでなく、旧JASDAQグロースなどから移行した企業や、2022年4月以降に新規上場した企業も含まれます。そのため、現在のグロース市場と旧マザーズは完全に同じ企業集団ではありません。

市場は廃止されても「マザーズ指数」という呼び方がしばらく残ったため、現在も名称が混同されやすくなっています。指数の現在の正式名称と仕組みは次のページで確認しましょう。