SOR注文とは?仕組み・対象銘柄・東証との違い・メリットとデメリットを初心者向けに解説

SBI証券のSOR指定とは?対象銘柄では初期設定になる場合がある

SBI証券のSOR注文では、金融商品取引所の優先市場、ジャパンネクストPTSのJ-MarketとX-Market、大阪デジタルエクスチェンジのODX、ダークプールであるSBIクロスの気配価格などを監視し、回送先を判定します。

SBIクロスで注文が対当した場合は、東証の立会外市場へ取り次がれて約定処理が行われます。PTSやダークプールに希望数量のすべてを満たす注文がない場合には、一部をPTSなどへ、残りを優先市場へ分割して取り次ぐことがあります。

SBI証券で「SOR指定」と「東証指定」を選ぶ方法

SOR対象銘柄では、注文入力画面の市場区分がSORに初期設定される場合があります。利用者は設定画面などから、SOR指定または東証指定を選択できます。

ただし、逆指値や一部の執行条件付き注文などを選ぶと、市場区分が銘柄の上場市場へ自動的に変更される場合があります。発注前には、次の項目を確認しましょう。

  • 市場区分が「SOR」になっているか
  • 注文方法がSORに対応しているか
  • 現物取引か信用取引か
  • 料金プラン上の手数料条件
  • 注文期間や執行条件が意図した内容か

SOR対象銘柄であっても、取引停止、注文条件、取扱時間などの理由により、金融商品取引所へ発注される場合があります。

大和証券のSOR注文とは?東証とダイワ・マッチングを比較

大和証券の「ダイワ最良執行システム」では、東証とダイワ・マッチングの価格を比較し、利用者にとって有利と判断した取引先での執行を目指します。

ダイワ・マッチングは、大和証券が受け付けた注文をシステム内で直接付け合わせる仕組みです。ダイワ・マッチングで注文が対当した後は、東証の立会外取引システムで約定します。

東証と比べて有利な価格、または同値となる場合に付け合わせが行われる仕組みですが、必ずダイワ・マッチングで約定するわけではありません。対象銘柄、対象取引、注文方法などの条件は、注文時点の取引ルールを確認する必要があります。

SOR対応の証券会社を比較するときの7つのポイント

SORの比較では、「対応しているか」だけでなく、実際にどのような注文処理が行われるかを確認しましょう。

1.比較対象となる市場やシステム

東証と一つのPTSだけを比較する会社もあれば、複数のPTSやダークプールを比較する会社もあります。接続先の名称と数を確認してください。

2.SOR対象銘柄の範囲

主要市場が東証である銘柄を中心とする会社が多いものの、ETF、REIT、信用取引、単元未満株などの対応状況は異なります。

3.利用できる注文方法

成行・指値だけでなく、逆指値、寄成、引成、不成、IOC、期間指定などの利用可否を確認します。特殊な注文をよく利用する場合は特に重要です。

4.未約定となった注文の処理

PTSで約定しなかった数量を東証へ回送するのか、その時点で失効させるのかは、採用される注文方式によって異なります。IOC注文を利用するSORでは、即時に約定できなかった数量を取り消したうえで、別の市場へ回送する場合があります。

5.手数料と無料条件

SOR利用時の追加料金だけでなく、PTSで約定した場合、複数市場で約定した場合、信用取引を利用した場合の料金も確認します。手数料無料の条件としてSOR指定が必要なサービスもあります。

6.価格改善の確認方法

約定履歴や最良執行説明書などで、「東証と比べてどの程度有利な価格で約定したか」を確認できるかも比較材料になります。

7.SORを利用しない設定の有無

対象銘柄ではSORが初期設定になっている証券会社があります。東証指定へ変更できるか、設定を口座全体で保存できるか、注文ごとに選択する必要があるかを確認しましょう。

SOR注文についてよくある疑問

SOR注文を選べば必ず東証より得になりますか?

必ず有利になるわけではありません。東証と同じ価格で約定することもあれば、市場の急変や注文数量の不足によって約定しないこともあります。SORは価格改善の可能性を広げる仕組みであり、利益や約定を保証するサービスではありません。

SOR注文で株価が不利になることはありますか?

指値注文では指定価格を超えて不利な価格で約定することはありませんが、未約定になる可能性があります。成行注文では、注文が市場へ届くまでに気配が変化し、画面で確認した価格と異なる価格で約定することがあります。これはSORに限らず、成行注文全般に存在する価格変動リスクです。

SOR注文でも配当や株主優待を受けられますか?

通常、SORを通じてPTSや立会外市場で取得した株式も、証券口座内では同じ上場株式として管理されます。権利確定日に必要な条件を満たして保有していれば、約定市場が東証かPTSかだけで配当や株主優待の権利が失われるものではありません。ただし、優待制度の条件や貸株設定などは別途確認が必要です。

SORは株初心者でも利用できますか?

対象銘柄では自動的に設定されることもあり、特別な操作を必要としない場合があります。ただし、SOR、東証、PTSの違いを理解せずに注文すると、約定市場や約定回数が想定と異なることがあります。最初は少額の注文で、注文確認画面と約定履歴の表示方法を確認すると理解しやすくなります。

まとめ|SORは便利だが、対象銘柄と注文条件の確認が重要

SOR注文は、東証、PTS、ダークプールなど複数の取引先を自動で比較し、有利な価格での約定を目指す仕組みです。自分で各市場の気配を比較する手間を減らせるほか、注文数量を複数市場へ分けて執行できる場合があります。

一方で、価格改善は保証されず、注文が複数回に分かれることや、一部の銘柄・注文方法では利用できないことがあります。手数料、接続先、対象銘柄、未約定分の処理も証券会社によって異なります。

SORと東証指定で迷った場合は、「価格を自動比較したいのか」「注文を東証の板に限定したいのか」を基準に考えると整理しやすくなります。注文前には市場区分と執行条件を確認し、利用している証券会社の最新の最良執行方針、SOR取引説明書、手数料表を確認してください。

※本記事はSOR注文の一般的な仕組みを解説するものであり、特定の証券会社、銘柄、取引方法を推奨するものではありません。株式取引には価格変動などによって損失が生じる可能性があります。実際の取引条件は各証券会社の最新情報をご確認ください。

<参考サイト>金融庁 / e-Gov法令検索 / SBI証券 / 大和証券 / 楽天証券 / 三菱UFJ eスマート証券 / 日本取引所グループ