401kとは?企業型DC・iDeCoの違い、退職時の移換、運用商品、税金までわかりやすく解説

「401kとは何?」「会社の401kとiDeCoはどう違う?」「退職したら積み立てたお金はどうなる?」「60歳前に引き出せる?」「マッチング拠出はいくらまで?」「受け取り時には税金がかかる?」など、確定拠出年金には分かりにくい点が少なくありません。さらに2026年4月には企業型DCのマッチング拠出ルールが変更され、2026年12月1日には企業型DC・iDeCoの拠出限度額引き上げも予定されています。本記事では2026年9月10日時点の厚生労働省、国税庁、国民年金基金連合会、企業年金連合会、各運営管理機関等の公表情報を確認し、日本版401kの仕組みから退職・税金・商品選びまで平易に解説します。

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この記事の目次

  • 401kとは?日本では確定拠出年金の通称
  • 企業型401kとiDeCoの違い
  • 401kのメリット・デメリット
  • 401kのおすすめ運用商品は?
  • マッチング拠出の2026年最新ルール
  • 退職したら401kはどうなる?
  • 6か月放置すると起こる「自動移換」
  • 401kを途中で引き出せる条件
  • 401kの受け取り方法
  • 受け取り時の税金・確定申告
  • 東京海上・ニッセイ・野村など401kサービスの違い
  • 退職金と401kを両方受け取るときの注意点

401kとは?日本では「確定拠出年金」を指す通称

401kは、本来は米国の内国歳入法401条(k)項に基づく退職資産形成制度を表す名称です。

日本では、2001年に確定拠出年金制度が始まった際、米国の401(k)を参考にした制度であることから、「日本版401k」と呼ばれるようになりました。

現在の日本で正式に使われる名称は確定拠出年金(DC:Defined Contribution)です。

確定拠出年金には大きく2種類あります。

  • 企業型DC:勤務先が実施する確定拠出年金
  • iDeCo:個人型確定拠出年金

そのため、日本国内で「会社の401k」と言われた場合は企業型DCを意味することが多く、「個人型401k」と呼ばれてきた制度は現在のiDeCoに相当します。

なお、米国の401(k)と日本の企業型DCでは、拠出上限、税金、引き出し条件などが異なります。海外の401(k)情報をそのまま日本の制度に当てはめないよう注意が必要です。

401kの仕組みをわかりやすくすると「掛金は決まるが将来額は決まらない」

確定拠出年金は、会社や加入者が拠出した掛金を加入者ごとに管理し、加入者本人が用意された商品の中から運用先を選ぶ制度です。

401k・企業型DCの基本的な流れ

会社が掛金を拠出

↓

制度によっては本人もマッチング拠出

↓

本人が投資信託・預金・保険等から運用商品を選ぶ

↓

掛金+運用損益が個人別に積み上がる

↓

原則60歳以降に年金・一時金などで受け取る

「確定拠出」という名前のとおり、拠出する掛金のルールは決まっていますが、将来受け取る金額は運用成績によって変わります。

会社が将来の給付額を約束する確定給付企業年金(DB)とは、この点が大きく違います。

401kとiDeCoの違いを比較

比較項目企業型DC・401kiDeCo
実施主体勤務先企業国民年金基金連合会
基本の掛金事業主が拠出本人が拠出
本人の追加拠出規約にマッチング拠出があれば可能本人が掛金額を設定
運用商品勤務先の制度で用意された商品から選択自分で選んだ運営管理機関の商品から選択
運用判断加入者本人加入者本人
途中引き出し原則不可原則不可
運用益運用中は非課税運用中は非課税
本人掛金マッチング拠出分は所得控除全額所得控除

企業型DCに加入している人でも、一定の条件を満たせばiDeCoを利用できます。ただし、企業型DCでマッチング拠出を利用している人はiDeCoへ同時に本人掛金を拠出できないというルールがあります。

401kの大きなメリットは3段階の税制

1.会社の事業主掛金は給与として課税されない

企業型DCで会社が拠出した事業主掛金は、拠出時に従業員の給与所得として課税されません。

会社側では、法令上の要件を満たす事業主掛金を損金へ算入できます。

2.本人のマッチング拠出は全額所得控除

企業型DCのマッチング拠出で本人が支払った加入者掛金は、小規模企業共済等掛金控除の対象となります。

例えば年間24万円を本人が拠出した場合、原則として24万円を所得から控除します。

24万円そのものが税金から直接差し引かれる「税額控除」ではありません。実際に減る所得税・住民税額は本人の所得状況によって異なります。

3.運用益は運用中非課税

通常の課税口座で投資信託などから利益を得れば税金が生じることがありますが、確定拠出年金の制度内では運用益に対する税金が運用中は課されません。

利益をそのまま再投資できる点は、長期運用における特徴の一つです。

401kのデメリット|税制メリットだけで判断しない

  • 原則として60歳まで自由に引き出せない
  • 投資信託では元本割れする可能性がある
  • 自分で運用商品を選択する必要がある
  • 企業型では勤務先が用意した商品に選択肢が限られる
  • 退職・転職時に移換手続が必要になる場合がある
  • 受け取り方によって税金の計算が変わる
  • 勤務先の退職金と受取時期が重なると退職所得控除へ影響する場合がある

特に重要なのが「60歳まで原則引き出せない」点です。住宅購入、教育費、緊急生活費など数年以内に使う可能性のある資金を401kだけに集中させるのは適切とはいえません。

401kのおすすめ商品は?全員に共通する1位はない

401kで全員に共通して最もおすすめできる運用商品はありません。

年齢、退職までの期間、保有資産、価格下落への許容度などによって適する商品が違うためです。

企業型DCでは、勤務先の制度が提示する商品の中から選びます。厚生労働省の制度では、リスク・リターン特性の異なる複数の商品を提示する仕組みになっています。

実際の401kで見られる主な商品は次のとおりです。

商品タイプ特徴主な注意点
定期預金等元本確保を重視大きな資産成長は期待しにくい
国内株式投信日本株へ投資株価下落リスク
外国株式投信海外株式へ投資株価・為替変動等
国内・外国債券投信債券へ投資金利・信用・為替等のリスク
バランスファンド株式・債券等を組み合わせる商品ごとに資産配分・費用が異なる
ターゲットイヤーファンド退職時期等に近づくにつれて資産配分を調整運用方針・信託報酬を確認

商品名より先に信託報酬を確認

同じ指数への連動を目指すインデックスファンドでも、信託報酬は商品によって異なります。

401kは長期間保有するケースが多いため、運用コストは重要な比較項目です。

ただし、信託報酬が一番安い商品が必ず本人に適しているという意味ではありません。投資対象、リスク、資産配分を含めて比較する必要があります。

過去のリターン1位だけで選ばない

前年に最も上昇した商品が翌年も最も高いリターンになる保証はありません。

運用商品を選ぶ際には、

  • 投資対象
  • 地域
  • 株式・債券等の割合
  • インデックス型かアクティブ型か
  • 信託報酬
  • 値動きの大きさ
  • 退職までの期間

を確認するとよいでしょう。

2026年4月から401kのマッチング拠出ルールはすでに変わっています。そして退職時に手続きを放置すると、資産が自動移換され運用できなくなる場合があります。次のページで期限と手続を確認しましょう。