
資産運用業協会は、投資信託や投資一任、投資助言などに関わる事業者が所属する業界団体です。2026年4月に投資信託協会と日本投資顧問業協会が統合して発足したため、以前の協会名が記載された書類を見て戸惑うこともあるでしょう。本記事では、資産運用業協会とはどのような団体なのか、合併の経緯、会員名簿、規則、研修、相談窓口、苦情対応、SBI証券・楽天証券との関係までわかりやすく解説します。
目次
- 資産運用業協会が発足した経緯
- 資産運用業協会の役割と主な事業
- 会員名簿とSBI証券・楽天証券との関係
- 規則・研修・会員専用ログインの仕組み
- 相談窓口と苦情を申し出る方法
- 資産運用商品やセミナーを選ぶ際の注意点
資産運用業協会とは?2026年4月に発足した自主規制機関
一般社団法人資産運用業協会は、投資運用業や投資助言・代理業などの健全な発展と、投資者保護を目的とする団体です。英文名称は「Investment Management Association of Japan」、略称は「IMAJ」です。
金融商品取引法第78条に基づいて内閣総理大臣の認定を受けた「認定金融商品取引業協会」であり、単なる業界交流団体ではありません。会員に適用する自主規制ルールを整備し、会員の業務運営を確認する役割も担っています。
ただし、資産運用業協会は、金融庁そのものではありません。金融庁が金融商品取引業者を監督する行政機関であるのに対し、資産運用業協会は、法令を踏まえて業界内の自主規制や会員指導などを行う認定協会です。
投資信託協会と日本投資顧問業協会が合併
資産運用業協会は、2026年4月1日に「一般社団法人投資信託協会」と「一般社団法人日本投資顧問業協会」が統合して発足しました。
旧投資信託協会は、主に投資信託や投資法人に関する自主規制、統計情報の公表、投資信託に関する知識の普及などを行っていました。一方、旧日本投資顧問業協会は、投資一任業、ファンド運用業、投資助言・代理業などを営む会員を対象に、自主規制や相談対応を行っていました。
合併後は、両協会が担っていた業務を資産運用業協会が引き継いでいます。そのため、2026年3月以前に作成された目論見書、契約書、運用報告書、証券会社の説明資料などには、旧協会名が残っている場合があります。
資料に「投資信託協会」や「日本投資顧問業協会」と記載されていても、作成時点で使用されていた名称であれば、それだけで資料が無効になるわけではありません。現在の問い合わせ先や規則を確認するときは、資産運用業協会の情報を確認する必要があります。
なぜ2つの協会が統合されたのか
投資信託の運用、機関投資家向けの投資一任、個人向けのファンドラップ、投資助言などは、いずれも顧客から預かった資産や投資判断に深く関わる業務です。
資産運用サービスが多様化するなかで、業務の種類ごとに分かれていた組織を統合し、資産運用業界全体の改革や高度化、人材育成、投資者保護を一体的に進めることが、資産運用業協会の目的とされています。
資産運用業協会の主な役割
資産運用業協会の役割は、投資信託を紹介することだけではありません。公式に示されている主な事業は、次のとおりです。
- 投資信託、投資法人、投資運用業、投資助言・代理業に関する自主規制ルールの制定
- 正会員の法令・規則の遵守状況や管理態勢の調査
- 会員に対する指導、勧告、処分など
- 金融庁などへの制度改正・税制改正に関する意見表明
- 投資信託や資産運用業に関する広報・金融経済教育
- 会員向け研修と資産運用業界の人材育成
- 投資信託や投資一任契約などに関する統計の公表
- NISA対象商品リストや投資信託検索情報の提供
- 相談、苦情処理、紛争解決制度の案内
資産運用業協会が商品を販売するわけではない
資産運用業協会は、証券会社や銀行のように口座を開設したり、株式や投資信託を直接販売したりする機関ではありません。また、特定の資産運用商品について「安全」「必ず利益が出る」「購入すべき」と保証する機関でもありません。
公式サイトで投資信託の検索機能やNISA対象商品リストが案内されていても、それは情報提供を目的としたものです。掲載されていること自体が、協会による収益性や元本の保証を意味するわけではありません。
では、どのような会社が会員となり、SBI証券や楽天証券はどの区分に掲載されているのでしょうか。会員名簿の正しい見方を次のページで確認します。



