
株式クラファン業者はどう比較する?2026年の正規取扱業者
株式投資型クラウドファンディングは金融商品を扱うため、金融商品取引法の規制対象です。
2026年時点で日本証券業協会が株式投資型クラウドファンディングの取扱業者として案内している事業者には、次の会社があります。
| 取扱業者 | 比較時のポイント |
|---|---|
| 株式会社FUNDINNO | 募集案件、エンジェル税制対応、株主コミュニティ等を確認 |
| イークラウド株式会社 | 募集案件、投資条件、投資後情報、エンジェル税制等を確認 |
| 株式会社ユニコーン | 募集案件、最低投資額、案件情報等を確認 |
| エクイティファンディング株式会社 | 現在の取扱状況・募集案件を確認 |
| 株式会社CFスタートアップス | 現在の取扱状況・募集案件を確認 |
各社の案件数やサービス内容は変化するため、「ランキング1位」という固定的な評価よりも、投資する時点の取扱案件・契約条件を比較することが大切です。
おすすめの株式クラファン業者は?評判だけで決めない
すべての投資家に共通する「最もおすすめの業者」はありません。
比較する際には、少なくとも次の項目を確認しましょう。
- 金融商品取引業者として正式に登録されているか
- 日本証券業協会の取扱業者として確認できるか
- どのような業種・成長段階の企業を扱っているか
- 投資家登録の条件
- 1社あたりの実際の投資上限
- 投資家が負担する手数料
- エンジェル税制対応案件の有無
- 投資後のIR情報提供
- 未上場のまま株式を売却できる仕組みがあるか
- 倒産・清算時の情報提供方法
インターネット上の口コミは、利用者個人の経験・案件・投資時期によって評価が変わります。そのため、口コミだけを根拠に「安全」「危険」と判断するより、登録状況と契約締結前の情報を優先して確認する方法が適切です。
FUNDINNOとは?2026年時点の登録状況
FUNDINNOは株式会社FUNDINNOが運営する株式投資型クラウドファンディングサービスです。
2026年9月時点で同社は、第一種金融商品取引業者・関東財務局長(金商)第2957号として登録され、日本証券業協会へ加入しています。
経済産業省のエンジェル税制においても、株式会社FUNDINNOは認定少額電子募集取扱業者の一覧に掲載されています。
ただし、金融商品取引業者として登録されていることは、FUNDINNOで募集される各企業の事業成功や株価上昇を国が保証しているという意味ではありません。
FUNDINNOの投資家にも審査がある
FUNDINNOでは投資家登録時に適合性審査を実施しています。
2026年9月時点の公式案内では、一般の個人投資家について主に次の取引開始基準が示されています。
- 1年以上の有価証券の売買等の投資経験がある
- 金融資産を300万円以上保有している
- 投資資金が生活費・借入金・使途が決まっている資金ではない
- 満20歳以上80歳未満
- その他、同社所定の基準を満たす
条件を満たしていても、登録が必ず承認されることを意味するものではありません。
FUNDINNOに掲載される企業にも審査がある
FUNDINNOの事業者向け約款・取扱要領では、募集企業について事前審査・本審査を実施するとしています。
確認項目には、
- 会社・事業の実在性
- 財務状況
- 資金繰り
- 業績見通し
- 事業計画の合理性
- 法令遵守
- 反社会的勢力との関係
- 企業経営の健全性
などが含まれています。
しかし、審査を通ったことと「将来倒産しないこと」は別です。スタートアップの将来業績には不確実性があります。
FUNDINNOで買った株は売れる?
FUNDINNOの公式FAQでは、通常の未上場株式には上場市場がないため、原則として自分で買い手を探して相対売買することになると案内しています。
一方、その企業がFUNDINNO MARKETの株主コミュニティ銘柄になっている場合には、オンラインで売買注文を出せます。
ただし、
- すべてのFUNDINNO銘柄が対象ではない
- 売り注文に対応する買い注文が必要
- 発行会社の譲渡承認が必要な場合がある
- 希望価格で売却できる保証はない
点には注意が必要です。
2026年9月時点でFUNDINNO MARKETの通常の売却手数料は、公式料金表示では売却代金の11.0%(税込)です。ただし、個別に異なる手数料が定められる場合があります。
株式クラファン投資先が倒産したらどうなる?
投資先が倒産した場合、株主は銀行や取引先などの債権者より後順位の立場となります。
会社の財産から債権者への支払い等を行った後に株主へ分配できる財産が残っていなければ、株式の価値は実質的にゼロになる可能性があります。
日本証券業協会も、株式投資型クラウドファンディングでは会社の倒産等によって投資金額がゼロになることがあると明示しています。
10万円投資したら100万円の借金まで負う?
通常の株式会社の株式を取得する一般的な株式クラファンでは、株主は原則として出資額を限度に責任を負う有限責任です。
そのため10万円分の株式を取得した会社が倒産しても、単に株主であるという理由だけで会社の借金100万円を追加で支払う仕組みではありません。
ただし、別途保証契約などを結んでいる特殊な事情があれば話は別です。
倒産による損失は税金からそのまま取り戻せる?
通常の非上場株式では「会社が倒産して価値がなくなったから、投資額を給与所得から全額差し引ける」という仕組みではありません。
ただし、エンジェル税制の対象となる特定投資株式については、一定の条件を満たして株式として価値を失った場合、その損失を株式譲渡損失として扱える特例があります。
さらに一定のエンジェル税制対象株式については、損失を他の株式譲渡益と通算し、それでも残った損失を翌年以後3年間繰り越せる特例があります。
対象要件と必要書類があるため、単に「スタートアップへ投資した」というだけでは適用できません。
未公開株詐欺と正規の株式クラファンを区別する
日本証券業協会は、株式投資型クラウドファンディング、株主コミュニティ、特定投資家向け制度など、認められた制度を除き、一般投資家に対する未公開株の勧誘には注意するよう呼びかけています。
特に、
- 「絶対にIPOする」
- 「必ず数倍になる」
- 「上場直前なので今だけ買える」
- 「元本保証で未公開株を販売する」
といった利益保証を伴う説明を受けた場合は慎重な確認が必要です。
取引前には金融庁の金融事業者情報と日本証券業協会の取扱業者一覧を確認しましょう。
株式クラファンの利益は「全部雑所得」ではありません。さらに、エンジェル税制は投資しただけで自動適用されず、確定申告と所定書類が必要です。最後に最も間違いやすい税務を整理します。



