借金が返せないときどうする?減額の仕組み・時効・一本化・無料相談までわかりやすく解説

借金を家族にバレないで整理できる?絶対に知られない保証はない

本人名義の借金について相談するだけなら、通常、家族の同意が必ず必要になるわけではありません。

弁護士には法律上の守秘義務があり、司法書士にも守秘義務があります。日本クレジットカウンセリング協会も相談者の個人情報・秘密を厳守するとしています。

ただし、債務整理をしても家族へ絶対に知られないと保証することはできません。

例えば次のような事情から家族が知る可能性があります。

  • 自宅へ届く郵便物
  • 家族が利用する共有口座への影響
  • 家族が保証人になっている借金
  • 家族カード・共有契約への影響
  • 裁判所から必要書類の提出を求められる場合
  • 個人再生・自己破産で官報に氏名等が掲載されること

任意整理は比較的プライバシーを管理しやすい

任意整理は原則として裁判所を利用せず、自己破産・個人再生のような官報掲載もありません。

そのため連絡方法を工夫しやすい面があります。

弁護士・司法書士へ依頼する場合は、

  • 自宅へ郵送してよいか
  • メール・携帯電話を中心に連絡できるか
  • 郵便物の差出人名をどうするか
  • 家族が電話に出た場合の対応

などを最初に相談しておくとよいでしょう。

弁護士へ債務整理を依頼すると督促は止まる?

法テラスによると、弁護士や司法書士が債務整理を受任し、貸金業者へその旨を通知した場合、通常は貸金業者から本人への直接連絡は止まります。

貸金業法には、弁護士等へ債務処理を委任した旨の通知を受けた貸金業者が、正当な理由なく本人へ直接支払いを要求することを規制する仕組みがあります。

ただし、銀行、個人の貸主など貸金業者・債権回収会社以外については同じ規制がそのまま適用されるとは限りません。

債務整理すると信用情報に影響する?

債務整理を行った場合、信用情報機関へ一定の情報が登録されることがあります。

例えばJICCでは、「債務整理」「保証履行」「強制解約」「破産申立」などが取引事実に関する情報として登録対象です。2019年10月1日以降の契約では、契約継続中および契約終了後5年以内などの登録期間が設定されています。

その間は、新しいカードローン、クレジットカード、各種ローン等の審査へ影響する可能性があります。

ただし「債務整理をすると必ず5年間すべての契約ができない」という法律があるわけではありません。信用情報機関・登録情報によって期間が異なり、最終的な審査は各金融機関・カード会社が行います。

借金相談を無料でできる場所は?2026年の公的・公益的な窓口

返済が難しいとき、最初から有料の法律事務所だけに限定する必要はありません。公的・公益的な無料相談窓口があります。

相談先主な内容費用の考え方
財務局等の多重債務相談窓口借金・多重債務について相談、専門家等の案内相談無料
日本貸金業協会貸金業者の借入れ・返済、債務整理、生活再建等相談無料
日本クレジットカウンセリング協会(JCCO)クレジット・消費者ローンの相談、家計改善、一定の場合の任意整理相談・カウンセリング等は無料
法テラス法制度・相談窓口の案内、一定要件を満たす人への法律相談・費用立替無料法律相談には収入・資産等の要件あり
自治体・消費生活センター等地域の相談窓口、専門機関の紹介等相談内容・窓口による

2026年は金融庁、多重債務者対策本部、日本弁護士連合会、日本司法書士会連合会、法テラスなどが連携し、2026年9月1日から12月31日まで「多重債務者相談強化キャンペーン2026」を実施しています。

この記事の基準日である2026年9月10日時点では、各地域で無料相談会も実施・予定されています。

法テラスは誰でも何回でも無料?

法テラスの弁護士・司法書士による無料法律相談は、経済的に困っている人を対象とする民事法律扶助制度の一部です。

2026年時点では、収入・資産が一定基準以下であることなどの要件があり、原則として同一問題について1回30分、3回まで無料相談を利用できます。

「法テラスへ電話すれば、所得に関係なく弁護士への依頼費用まですべて無料」という仕組みではありません。

日本クレジットカウンセリング協会なら任意整理も無料?

公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会(JCCO)は、クレジットや消費者ローンによる多重債務について無料で相談を受け付けています。

カウンセリングでは、弁護士カウンセラーと専門資格を持つアドバイザーカウンセラーが生活・家計と法的整理の両面から相談に対応します。

2026年時点では、可能な場合には無料で任意整理を行うことも公式に案内されています。

ただし、すべての相談者・すべての債務についてJCCOが任意整理を行えるという意味ではありません。相談内容に応じて他の適切な機関を紹介される場合があります。

「借金減額診断」とは?入力しただけで借金が減る制度ではない

Web広告などでは、借入残高や毎月の返済額などを入力すると「いくら減額できる可能性があるか」を表示する借金減額診断・借金減額シミュレーターがあります。

こうしたサービスは、裁判所や国が債務額を確定する公的な審査制度ではありません。

実際にどの方法を利用できるかは、

  • 借入先
  • 借入残高
  • 契約金利
  • 毎月の収入と生活費
  • 保有財産
  • 住宅ローン・担保の有無
  • 過払い金の有無
  • 債権者との交渉結果

などを確認しなければ判断できません。

「診断結果で200万円減ると表示された=200万円の減額が確定した」という意味ではありません。

「借金減額診断 アビエス法律事務所」と見かけた場合は公式情報を確認

2026年9月10日時点で確認できる弁護士法人アビエス法律事務所の公式サイトでは、東京弁護士会所属の弁護士法人として債務整理を取り扱い、任意整理・個人再生・自己破産・過払い金請求について案内しています。

公式サイトでは債務整理等について「何度でも相談無料」と案内されています。

また、現在公式に掲載されている任意整理の費用目安は次のとおりです。

項目2026年9月10日時点の公式掲載額
任意整理の着手金1社あたり33,000円(税込)
解決報酬1社あたり22,000円(税込)
事務手数料1案件につき44,000円(税込)
個人再生・住宅ローン特約なし440,000円(税込)
個人再生・住宅ローン特約あり550,000円(税込)
自己破産330,000円~(税込)

同事務所は、これらの金額について目安であり、事件・事案によって増減すると明記しています。個人再生では再生委員への納付費用、自己破産の管財事件では裁判所への予納金などが別途発生する場合があります。

減額診断の広告からアクセスした場合に確認したいこと

今回確認した同事務所の公式債務整理ページでは、債務整理の方法・料金は確認できます。広告や第三者サイトで「借金減額診断」という表現を見た場合には、診断画面の運営主体が実際に弁護士法人アビエス法律事務所なのかを確認すると安心です。

  • 公式法人名が表示されているか
  • 弁護士名・所属弁護士会が確認できるか
  • プライバシーポリシーがあるか
  • 相談だけで費用が発生するのか
  • 正式依頼後の着手金・報酬・事務手数料はいくらか
  • 診断結果が確定的な減額額のように表示されていないか

簡易診断は相談の入口として利用できますが、正式な債務整理の結果を保証するものではありません。

借金減額制度を使えば家族の借金も一緒に減る?

原則として、債務整理は債務者本人の債務について行うものです。

ただし、家族が連帯保証人・保証人になっている借金では、本人が債務整理をすると保証人へ請求される可能性があります。

また、夫婦の一方に借金があるからといって、もう一方が自動的にすべての返済義務を負うわけではありませんが、共同債務、保証、日常家事に関する債務など個別の法律関係によって結論が異なる場合があります。

家族が保証人になっている場合は、債務整理前に必ず専門家へ伝えましょう。

借金救済制度の大きなデメリットは信用情報だけ?

債務整理のデメリットは手続によって異なります。

手続主な注意点
任意整理債権者の合意が必要で、元金の返済が残ることが多い
個人再生裁判所手続が必要、一定額の返済を続ける必要があり、官報掲載もある
自己破産一定の財産が処分対象になる場合があり、免責されない債務もある
特定調停債権者との合意が必要で、裁判所への出頭など本人の負担もある
一本化借金自体は原則減らず、審査・利息負担がある

「一番減る方法」を選ぶのではなく、収入、財産、住宅、家族・保証人、返済可能額などから適切な方法を判断する必要があります。

返済が苦しいときに避けたい対応

  • 返済するためだけに別の高金利ローンを繰り返す
  • SNSの「個人融資」へ安易に個人情報を送る
  • 時効の可能性を確認せず古い借金を少額だけ支払う
  • 裁判所から届いた書類を放置する
  • 家族が保証人なのに専門家へ伝えない
  • 毎月返済額だけを見て返済期間を極端に延ばす
  • 借金減額診断の数字を確定額だと思い込む

金融庁は、無登録業者やSNSを利用した個人間融資について注意喚起しています。借入れができない状態であっても、違法業者から新たに借りることで問題を解決しようとしないことが重要です。

借金返済に困ったときの最終チェック

  • すべての借入先と残高を一覧にしたか
  • 毎月の元金・利息・返済額を確認したか
  • 年収ではなく実際の手取りから返済可能額を計算したか
  • 生活費を新しい借金で埋めていないか
  • 一本化後の金利と総返済額を比較したか
  • 現在の収入で3~5年程度の返済が可能か検討したか
  • 古い借金は消滅時効の状況を確認したか
  • 裁判・支払督促を受けたことがないか確認したか
  • 時効確認前に債務を承認する行為をしていないか
  • 家族が保証人になっていないか
  • 無料の公的・公益的相談窓口を検討したか
  • 法律事務所へ依頼する場合は総費用を確認したか

借金についてよくある誤解を整理

「借金減額制度を申し込めば国が借金を減らしてくれる」

「借金減額制度」という単一の公的制度はありません。実際には任意整理、個人再生、自己破産、特定調停などを状況に応じて利用します。

「任意整理なら元金が必ず半分になる」

任意整理は債権者との交渉です。将来利息等について調整されることはありますが、適法な借入元金が必ず減額される制度ではありません。

「5年間払わなければ借金は勝手に消える」

消滅時効は自動的に債務を消す仕組みではありません。時効期間の確認と援用が必要で、途中の返済や裁判などによって時効が更新・猶予されることがあります。

「一本化すれば借金そのものが減る」

通常のおまとめローンは借換えです。金利が下がる可能性はありますが、借りている元金が自動的に減るわけではありません。

「利息だけ払えば延滞しないので問題ない」

契約上の最低返済額を満たす必要があります。また、元金が減らなければ長期間にわたって利息負担が続く可能性があります。

「弁護士に頼めば家族には絶対バレない」

連絡方法を工夫できる場合はありますが、郵便、保証関係、裁判手続、官報などから知られる可能性を完全に排除することはできません。

まとめ|借金減額の「からくり」は法律と交渉。返せなくなる前の相談が重要

借金減額制度や借金救済制度という名称は広く使われていますが、それ自体が一つの公的制度を意味するわけではありません。実際には、任意整理、個人再生、自己破産、特定調停などの制度・手続を使い分けて借金問題を整理します。

任意整理は債権者との話し合いによって利息や返済方法の調整を目指す方法、個人再生は裁判所の認可を得て一定額を返済し残額の免除を受ける方法です。自己破産では支払不能の場合に免責を求められますが、税金など免責されない債務もあります。

一本化は債務整理とは異なります。金利や毎月返済額を下げられる場合はありますが、返済期間が長くなれば総利息が増える可能性があり、元金が自動的に減るわけでもありません。

借金の消滅時効については、2020年4月以降の一般的な債権では「権利を行使できることを知った時から5年」または「権利を行使できる時から10年」のいずれか早い方というルールがあります。しかし、返済や裁判による更新・完成猶予、旧民法の経過措置などがあるため、単純に最後の返済日から5年を数えるだけでは判断できない場合があります。

また、2026年9月現在は金融庁等による多重債務者相談強化キャンペーンも行われています。財務局、日本貸金業協会、日本クレジットカウンセリング協会、法テラスなど、無料または一定条件で無料になる相談窓口があります。

借金返済で最も避けたいのは、返済のための借入れを繰り返し、相談を先延ばしにすることです。「まだ延滞していないから大丈夫」ではなく、元金がほとんど減らない、生活費まで借入れに頼っていると感じた段階で、家計を整理して専門窓口へ相談することが重要です。

※本記事は2026年9月10日時点で確認した法令、裁判所、行政機関、法律専門機関等の公表情報を基にした一般的な情報提供を目的としています。特定の債務整理手続・法律事務所への依頼を推奨するものではありません。借金の消滅時効、任意整理、個人再生、自己破産、保証人への影響などは契約時期・債権者・財産・収入・裁判歴等によって結論が異なります。時効援用など具体的な法律判断については弁護士・認定司法書士等へご確認ください。掲載した法律事務所の料金も将来変更される可能性があるため、依頼前に最新の契約条件をご確認ください。

<参考サイト>
金融庁 / 法務省 / e-Gov法令検索 / 裁判所 / 日本司法支援センター(法テラス) / 日本貸金業協会 / 公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会 / 日本弁護士連合会 / 日本司法書士会連合会 / 日本信用情報機構(JICC) / 政府広報オンライン / 日本郵便 / 弁護士法人アビエス法律事務所