
TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company/台湾積体電路製造)は、AI向け半導体の需要拡大や熊本工場への投資によって、日本でも存在感が一段と高まっています。一方で、TSMCの株価見通し、最新決算、配当金、熊本第2工場の稼働時期、JASMの採用・年収、2026年7月の熊本地震の影響、SamsungやIntelとの競争、台湾をめぐる地政学リスクなど、確認しておきたい情報は多岐にわたります。本記事では、2026年9月10日時点で確認できるTSMC公式IR、JASM、台湾証券取引所、気象庁などの情報を中心に、最新状況をわかりやすく整理します。

この記事の主な内容
- TSMCの最新決算・月次売上と2026年の業績見通し
- TSMC株価の見方・リアルタイム株価・配当金
- 熊本工場の場所、第2工場の稼働予定、採用・給与
- 2026年7月の熊本地震によるJASMへの影響
- TSMCが強い理由とSamsung・Intelとの違い
- 台湾をめぐる地政学リスクと関連銘柄の考え方
※本記事の情報は2026年9月10日時点。株価、採用条件、工場計画、決算日程などは変更される可能性があります。また、本記事は特定の株式・金融商品の購入や売却を推奨するものではありません。
TSMCとは?世界最大級の半導体ファウンドリ企業
TSMCは台湾に本社を置く半導体メーカーです。最大の特徴は、自社ブランドのCPUやGPUを主力商品として販売するのではなく、顧客企業から設計を受け取り、半導体を製造する「専業ファウンドリ」を中心に事業を展開している点です。
台湾証券取引所では「2330」、ニューヨーク証券取引所ではADR(米国預託証券)が「TSM」のシンボルで取引されています。TSMC公式IRは自社の競争力として、技術力、製造能力、顧客からの信頼を主要な強みとして挙げています。
TSMC 決算 最新 業績|2026年はAI需要を背景に大幅増収増益
2026年第2四半期決算は売上1兆2,703.8億台湾ドル
2026年7月16日に発表されたTSMCの2026年第2四半期決算では、連結売上高が1兆2,703.8億台湾ドル、純利益が7,065.6億台湾ドル、希薄化後1株利益(EPS)が27.25台湾ドルとなりました。
前年同期比では売上高が36.0%増、純利益とEPSはいずれも77.4%増です。売上総利益率は67.7%、営業利益率は60.3%でした。
製造プロセス別のウエハー売上構成では、2nmが3%、3nmが30%、5nmが33%、7nmが11%となり、7nm以下の先端技術が合計77%を占めています。特にAIや高性能コンピューティング向けで使われる先端プロセスが業績の重要な柱になっていることがわかります。
tsmc 月次|2026年8月売上は過去の高水準を更新
TSMCが2026年9月10日に公表した月次売上によると、2026年8月の連結売上高は5,148.06億台湾ドルで、前年同月比53.3%増でした。2026年1~8月累計は3兆3,868.70億台湾ドルとなり、前年同期比39.3%増です。なお、TSMCは2026年の月次数値について未監査であることを明記しています。
月次売上は四半期決算より早く事業の動きを確認できるため、TSMCの業績を追ううえで重要です。ただし、売上だけでは利益率や設備投資、為替影響まで判断できないため、四半期決算と合わせて見る必要があります。
2026年第3四半期の会社予想
TSMCは2026年第3四半期について、売上高を446億~458億米ドル、売上総利益率を65~67%、営業利益率を56~58%と予想しています。さらに2026年7月の決算説明では、2026年通期の米ドルベース売上高について前年比40%を上回る成長を見込む方針を示しました。
ここで注意したいのは、会社の売上見通しが強いことと、株価が必ず上昇することは別問題だという点です。株価には将来の成長期待が先に織り込まれていることがあり、好決算でも市場予想との比較によって値下がりする場合があります。
tsmc 決算発表日|次回の正式日程はどう確認する?
直近の四半期決算発表日は2026年7月16日でした。2026年9月10日時点のTSMC公式Financial Calendarでは、次回となる2026年第3四半期決算の発表日はまだ掲載されていません。
一方、月次売上は2026年9月分が10月8日、10月分が11月10日、11月分が12月10日、12月分が2027年1月8日に公表される予定です。過去の発表パターンから決算日を断定せず、正式なIR日程が掲載された段階で確認するのが安全です。
TSMC 株価 見通し 2026|何を材料に判断すべきか
tsmc 株価 リアルタイムの注意点
TSMCの台湾上場株は証券コード2330です。台湾証券取引所に掲載された2026年9月9日の終値は2,465台湾ドルでした。
ただし、「tsmc 株価 リアルタイム」という情報は取引中に常に変化します。そのため、固定されたWeb記事に表示された株価をリアルタイム価格として扱うのは適切ではありません。現在価格を確認するときは台湾証券取引所や利用している証券会社の取引画面で時刻も合わせて確認しましょう。米国ではNYSE上場のTSMC ADR「TSM」も取引されています。
2026年の株価を支える可能性がある材料
- AI向け半導体需要:2nm・3nmなど先端プロセスへの需要が業績を押し上げています。
- 高い売上成長:2026年1~8月の売上は前年同期比39.3%増となっています。
- 2nmの立ち上がり:2026年第2四半期には2nmがすでにウエハー売上の3%を占めました。
- 高いファウンドリ市場シェア:TrendForceによる2026年第2四半期の集計ではTSMCは72.5%でした。
株価の下押し要因も忘れてはいけない
一方で、AI設備投資の伸びが鈍化する可能性、半導体市況の循環的な変動、大規模な設備投資によるコスト負担、台湾ドルと米ドルなどの為替変動、輸出規制や関税、台湾をめぐる地政学情勢などはリスク要因です。
したがって「TSMC 株価 見通し 2026」を考える際には、単一の目標株価や「上がる・下がる」といった断定より、売上成長率、利益率、先端プロセス需要、設備投資、地政学リスクを継続して確認するほうが合理的です。
TSMC 配当金 いつ いくら?2026年の最新予定
TSMCは四半期ごとの現金配当を実施しています。2026年第1四半期分の普通株1株当たり配当は7.00000137台湾ドルで、権利落ち日は2026年9月16日、支払日は2026年10月8日です。
2026年第2四半期分は普通株1株当たり7.00台湾ドルで、権利落ち日は2026年12月10日、支払日は2027年1月7日の予定です。
米国ADSでは、第1四半期分が約1.11米ドル、第2四半期分が約1.08米ドルとTSMC公式ページに掲載されています。ただし「約」とされている金額は為替などの影響を受けます。日本円で受け取る場合はさらに為替レートや証券会社の取り扱いなどによって実際の受取額が変わる点にも注意が必要です。
熊本第2工場は当初の「2027年末まで」という計画から内容が大きく変わり、3nmを採用して2028年の量産開始が予定されています。採用条件や2026年の熊本地震による影響も次ページで詳しく確認します。





