暗号資産CFDとは?仕組み・税金・レバレッジ・現物との違いをわかりやすく解説

暗号資産CFDの税金はどうなる?確定申告の基本

2026年7月21日時点では、個人が暗号資産CFDで得た利益は、原則として総合課税の対象となる雑所得として扱われます。国内FXなどに適用される「先物取引に係る雑所得等の申告分離課税」と同じ扱いではありません。

総合課税では、給与所得や事業所得など、ほかの総合課税対象所得と合計した金額を基に税率が決まります。所得税に加えて、原則として住民税も考慮する必要があります。

取引規模、継続性、帳簿の保存状況などによって所得区分の判断が異なる可能性もあります。大きな金額を継続的に取引している場合や、所得区分の判断が難しい場合は、税務署または税理士への確認が必要です。

確定申告が必要になる主なケース

暗号資産CFDの年間損益は、1月1日から12月31日までに決済した取引を基に計算します。未決済の含み益や含み損の扱いは、取引形態や事業者が発行する年間取引報告書などを確認してください。

会社員などの給与所得者で、勤務先が1か所、給与が年末調整済みなど一定の条件を満たす場合は、給与所得と退職所得以外の所得合計が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告が不要となることがあります。

ただし、次の点には注意が必要です。

  • 20万円は売却代金や利益確定額ではなく、必要経費を差し引いた「所得」を基に判定する
  • 暗号資産CFD以外の副業所得や暗号資産取引の所得も合計して判定する
  • 医療費控除や住宅ローン控除などのために確定申告をする場合は、20万円以下の所得も申告する
  • 所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合がある

専業者、個人事業主、年金受給者などは条件が異なります。「利益が20万円以下なら誰でも申告不要」という意味ではありません。

暗号資産CFDの損失は何と損益通算できる?

現在の税制では、雑所得に該当する暗号資産CFDの損失を、給与所得、株式の譲渡所得、不動産所得などから差し引くことは原則としてできません。国内FXや一定の先物取引による利益とも、税制上の区分が異なるため通算できません。

同じ所得区分に属する暗号資産取引については、同一年内の利益と損失を集計できる場合があります。例えば、暗号資産の現物取引で利益があり、暗号資産CFDで損失がある場合は、それぞれの所得区分や取引内容を確認したうえで年間損益を計算します。

また、現行制度では、雑所得となる暗号資産取引の損失を翌年以降へ繰り越す制度は原則としてありません。年内の最終的な所得がマイナスになっても、そのマイナスを翌年の利益から差し引けない点に注意が必要です。

暗号資産の税制改正はいつから?

令和8年度税制改正では、一定の要件を満たす「特定暗号資産」の取引について、ほかの所得と分離し、所得税15%と個人住民税5%の合計20%で課税する仕組みが盛り込まれています。所得税部分には、別途、復興特別所得税がかかります。

さらに、対象となる暗号資産取引の損失について、一定の条件のもとで翌年以後3年間の繰越控除を認める制度も示されています。対象となる暗号資産デリバティブ取引についても、新たな税制の適用対象となる予定です。

一方、関連する金融商品取引法および資金決済法の改正法は2026年7月15日に成立したものの、制度の施行日や税制の具体的な適用開始時期は政令などによって決まります。したがって、2026年7月21日時点で取引中の暗号資産CFDに、すでに一律20%の税率が適用されているわけではありません。

確定申告では、取引した年に適用される法令や国税庁の案内を確認する必要があります。

暗号資産CFDの主なデメリットとリスク

価格変動が大きく、短時間で損失が広がることがある

暗号資産市場では、株式市場の取引時間外にあたる夜間や土日にも価格が動きます。規制変更、セキュリティ事故、市場参加者の動向などをきっかけとして、短時間で大幅に変動する可能性があります。

スプレッドが急拡大することがある

スプレッドとは、取引事業者が提示する買値と売値の差です。新規注文直後は、この価格差に相当する評価損を抱えた状態から始まります。

通常時のスプレッドが狭くても、重要ニュースの発表時、相場急変時、取引参加者が少ない時間帯などには広がる場合があります。そのため、単純に取引手数料だけを見てコストを比較するのは適切ではありません。

建玉を保有し続けると調整額が発生する

暗号資産CFDでは、日をまたいで建玉を保有すると、ファンディングレートなどの調整額を支払う、または受け取る場合があります。料率は市場の需給などに応じて変動するため、長期間保有するほど支払いが積み重なる可能性があります。

注文価格と約定価格がずれることがある

相場が急激に動いた場合は、注文時に画面へ表示されていた価格と、実際に売買が成立した価格が異なることがあります。これをスリッページといいます。

逆指値注文を設定していても、指定価格での決済が保証されるとは限りません。特に急落・急騰時には、想定より大きな損失になる可能性があります。

取引事業者やシステムに関するリスクもある

店頭CFDは、取引事業者が顧客の相手方となる相対取引です。取引事業者やカバー取引先の信用状況、通信障害、システム障害などの影響を受ける可能性があります。

国内で暗号資産CFDを利用する際は、金融商品取引業の登録状況、顧客資産の管理方法、障害時の対応、問い合わせ窓口なども確認しましょう。

暗号資産CFDは土日にも取引できる?

暗号資産の現物市場は、一般に土日や祝日も動いています。このため、暗号資産CFDも土日に取引できるサービスがあります。ただし、すべての事業者が完全な24時間・365日取引に対応しているわけではありません。

定期メンテナンス、臨時メンテナンス、日次処理などの時間帯は、新規注文や決済ができないことがあります。メンテナンス中に現物市場が大きく動くと、取引再開時の価格が直前の価格から離れる可能性もあります。

暗号資産CFDは、銘柄数や手数料だけでは比較できません。次のページでは、事業者選びの基準とSBI証券・楽天証券の取扱状況を整理します。