
株式委託手数料・売買委託手数料とは
株式委託手数料とは、投資家が証券会社へ株式の売買注文を委託し、取引所などで注文を執行してもらう際に支払う手数料です。「株委託手数料」「売買委託手数料」と呼ばれることもあります。
証券会社の手数料は自由化されており、会社や料金プランによって異なります。代表的な料金体系は次のとおりです。
- 1回の約定代金に応じて計算する方式
- 1日の約定代金合計で計算する定額方式
- 一定の約定代金まで無料とする方式
- 取引コースや注文方法によって料金を変える方式
売買手数料が無料と表示されていても、信用取引の金利、貸株料、為替手数料、口座管理費用など、別の費用が発生する場合があります。
株式取引における委託金額
株式取引では、売買が成立した価格と数量を掛けた約定代金が、手数料計算の基準として使われます。
約定代金=約定単価×株数
1株2,000円の株式を100株購入した場合、約定代金は20万円です。
2,000円×100株=200,000円
実際の支払額には、約定代金に委託手数料などが加わります。売却時には、売却代金から委託手数料などが差し引かれます。
個人の株式売買と手数料の税務
個人が株式を購入した際の委託手数料と、その手数料に含まれる消費税は、原則として株式の取得費に含まれます。
売却時に支払った委託手数料は、譲渡所得を計算する際に売却代金から差し引ける費用です。
株式の譲渡損益=売却代金-取得費-売却委託手数料など
特定口座を利用している場合は、通常、証券会社が手数料を含めた取得価額や損益を計算します。
保証委託手数料とは
保証委託手数料とは、借入れ、分割払い、賃貸借契約などについて、保証会社へ債務の保証を依頼するために支払う費用です。
債務者が返済や家賃の支払いを行えなくなった場合、契約内容に従って保証会社が債権者へ支払います。ただし、保証会社が代わりに支払っても、債務者の返済義務がなくなるわけではありません。保証会社から返済を求められることがあります。
保証委託手数料の主な決まり方
- 借入額や保証額の一定割合
- 月額賃料の一定割合
- 一括払い
- 毎月の分割払い
- 初回保証料と更新保証料の組み合わせ
保証の対象、保証期間、更新料、途中解約時の返金などは契約によって異なります。単純な金額比較だけでなく、保証範囲を確認してください。
保証委託手数料の消費税
信用の保証に対して支払う保証料は、原則として消費税の非課税取引です。
ただし、保証料とは別に事務手数料、審査手数料、書類作成費などが設定されている場合、それらは課税対象となることがあります。請求書の名称だけで判断せず、内訳を確認しましょう。
管理委託手数料とは
管理委託手数料は、所有者や事業者が管理業務を外部の会社へ依頼するために支払う費用です。
代表的なものには、次のような費用があります。
- 賃貸物件の入居者募集や家賃管理
- 建物の清掃・点検・修繕手配
- ECサイトの商品登録や受注管理
- システムやサーバーの保守管理
- 施設の運営や予約管理
一般的な管理サービスは、国内の事業者が対価を得て行う役務の提供に該当し、原則として消費税の課税対象です。
賃貸住宅の家賃や共益費が非課税となる場合でも、管理会社が所有者から受け取る管理業務の手数料まで自動的に非課税になるわけではありません。
支援委託手数料とは
支援委託手数料は、支援業務を外部の事業者へ任せる際に支払う費用です。代表例として、特定技能外国人に必要な支援を登録支援機関へ委託する費用があります。
出入国在留管理庁では、登録支援機関へ支払う予定費用について「支援委託手数料に係る説明書」の様式を用意しています。
支援内容には、次のようなものがあります。
- 事前ガイダンス
- 出入国時の送迎
- 住宅や生活契約の支援
- 生活オリエンテーション
- 行政手続への同行
- 日本語学習の機会提供
- 相談や苦情への対応
- 定期的な面談
料金は登録支援機関によって異なり、法律で一律の金額が定められているわけではありません。月額料金に含まれる支援、通訳料、交通費、入国時の初期費用を確認しましょう。
委託手数料の配分方法
複数の商品、店舗、部署、事業へ共通する委託手数料は、合理的な基準で配分します。
代表的な配分基準は次のとおりです。
- 商品ごとの売上高
- 作業時間
- 取引件数
- 管理する面積
- 利用人数
- 発送数量
- 直接発生した費用
例えば、共通の販売委託手数料が10万円で、A商品とB商品の売上比率が60対40なら、A商品へ6万円、B商品へ4万円を配分する方法があります。
税務や部門別損益の比較に影響するため、毎期都合よく基準を変更せず、合理的で継続的な方法を使うことが大切です。
委託手数料に使う勘定科目
委託手数料に使用する勘定科目は、法律で一つに固定されていません。費用の内容、会社の会計方針、重要性に応じて決めます。
| 取引内容 | 主な勘定科目の例 |
|---|---|
| 販売を代行してもらった | 販売手数料・支払手数料 |
| 事務やシステム運用を外部へ依頼した | 業務委託費・外注費 |
| 不動産や施設の管理を依頼した | 管理費・管理委託費 |
| 銀行へ振込手数料を支払った | 支払手数料 |
| 保証会社へ信用保証料を支払った | 支払保証料・保証料 |
| 株式購入時の委託手数料 | 有価証券の取得価額へ算入 |
| 税理士や専門家へ報酬を支払った | 支払報酬・支払手数料 |
重要なのは、同じ内容の費用について、毎期継続して同じ勘定科目を使うことです。「支払手数料」と「業務委託費」が混在すると、前年との比較や費用分析が難しくなります。
委託先から差引入金された場合、入金額だけを売上にすると売上高や消費税を誤ることがあります。次のページでは具体的な仕訳とインボイス制度を解説します。





