
騰落レシオは、株式市場で値上がりした銘柄と値下がりした銘柄の割合から、相場全体の過熱感を確認するテクニカル指標です。「数値が120を超えたら売るべきなのか」「80以下は買いシグナルなのか」「日経平均株価とは何が違うのか」など、数値だけを見ても判断に迷うことがあります。本記事では、騰落レシオの計算方法、25日騰落レシオの見方、確認できる情報サイト、投資信託への活用方法までわかりやすく解説します。
この記事の目次
- 騰落レシオの意味と計算方法
- 騰落レシオ90・120以上・80以下の見方
- 5日・25日など計算期間による違い
- 日経平均株価やTOPIXとの違い
- 株探・アセットアライブ・証券会社での確認方法
- NASDAQ・S&P500への応用
- 投資信託の売買判断に使う際の注意点
騰落レシオとは市場全体の広がりを見る指標
騰落レシオとは、一定期間における値上がり銘柄数の合計を、値下がり銘柄数の合計で割って算出する指標です。
日経平均株価やTOPIXは、構成銘柄の株価や時価総額の変化をもとに算出されます。一方、騰落レシオでは、原則として1銘柄の値上がりも1銘柄、値下がりも1銘柄として数えます。
そのため、一部の大型株だけが大きく上昇して株価指数を押し上げているのか、それとも市場の多くの銘柄が幅広く上昇しているのかを見分ける材料になります。
騰落レシオの計算方法
騰落レシオは、次の式で計算します。
騰落レシオ(%)=一定期間の値上がり銘柄数の合計÷一定期間の値下がり銘柄数の合計×100
例えば、過去25営業日の値上がり銘柄数の合計が25,000銘柄、値下がり銘柄数の合計が20,000銘柄だった場合は、次の計算になります。
25,000÷20,000×100=125%
この場合、値下がり銘柄よりも値上がり銘柄のほうが多く、相場全体に買いが広がっていたことを示します。
100%が基本的な中立水準
騰落レシオが100%であれば、対象期間中の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数が同程度だったことを意味します。
- 100%を超える:値上がり銘柄のほうが多い
- 100%前後:値上がり銘柄と値下がり銘柄がおおむね均衡
- 100%を下回る:値下がり銘柄のほうが多い
ただし、100%を超えたから上昇相場、100%を下回ったから下落相場と単純に決められるものではありません。現在の数値だけでなく、上昇しているのか、低下しているのかという方向も確認することが大切です。
騰落レシオの見方|120以上・80以下は何を示す?
騰落レシオでは、一般に120%以上が相場の過熱、70~80%以下が売られ過ぎを意識する目安として使われています。
| 騰落レシオ | 一般的な見方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 140%以上 | 過熱感がかなり強い | 上昇相場では高水準が続くことがある |
| 120%以上 | 買われ過ぎを意識する水準 | 直ちに下落するとは限らない |
| 100%前後 | 中立に近い | 方向性は数値の推移から判断する |
| 90%前後 | やや値下がり銘柄が多い | 単独では強い買いシグナルとはいえない |
| 80%以下 | 売られ過ぎが意識されやすい | 下落相場ではさらに低下する可能性がある |
| 70%以下 | 売られ過ぎ感が強い | 相場の底を保証する数値ではない |
騰落レシオ120以上は売りシグナルなのか
騰落レシオが120%以上になると、値上がり銘柄数が多く、短期的な過熱感が高まっていると考えられます。しかし、120%を超えた時点で必ず株価が下落するわけではありません。
相場全体に強い上昇トレンドが発生しているときは、騰落レシオが120~140%台のまま推移し、その間も株価指数が上昇を続けることがあります。120%は機械的な売却ラインではなく、利益確定や買い増しの判断を慎重にするための注意水準と考えるのが適切です。
騰落レシオ80以下は買いシグナルなのか
騰落レシオが80%を下回ると、値下がり銘柄数が優勢になり、相場全体に売られ過ぎ感が出てきます。70%以下まで低下した場合は、反発の可能性を意識する場面として紹介されることもあります。
ただし、金融危機、景気後退への懸念、地政学的リスクなどによって市場全体が下落している場合は、低い状態が続くことがあります。騰落レシオが80%以下という理由だけで一括購入するのではなく、購入時期を分散する方法も検討する必要があります。
同じ「90」や「120」という数値でも、相場の方向によって意味が変わります。数値の変化をどう読むかは、次のページで詳しく解説します。




