利息の計算方法を徹底解説|税金・利息制限法・複利と単利・利回り・預金金利までわかる完全ガイド

預金でもらえる利息、ローンで支払う利息、税金を差し引かれた後の受取額など、「利息」という言葉は身近でも、正確な計算方法は意外と複雑です。「100万円を預けるといくら増える?」「利息と利回りは何が違う?」「預金利息は確定申告が必要?」「利息制限法の上限金利はいくら?」「単利と複利ではどの程度差が出る?」といった疑問について、2026年9月10日時点の国税庁、金融庁、法務省、e-Gov法令検索、J-FLEC、銀行各社などの公表情報を確認しながら、できるだけ平易に解説します。

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この記事の目次

  • 利息とは?利子・金利・利回りとの違い
  • 利息の基本的な計算方法
  • 単利と複利をシミュレーションで比較
  • 普通預金の利息計算
  • 利息にかかる税金と源泉徴収
  • 利息は雑所得?確定申告が必要になるケース
  • 利息制限法の上限金利
  • 利息の天引き・前払い・後払いの違い
  • 利息がつかない預金がある理由
  • 2026年の普通預金金利を比較するときのポイント
  • 利息の勘定科目と経理上の注意点

そもそも利息とは?「利子」との違いはほとんどない

J-FLEC(金融経済教育推進機構)は、利子・利息を「お金を貸したり、預けたり、借りたりする際に生じる対価」と説明しています。

例えば100万円を銀行へ預け、一定期間後に銀行から4,000円を受け取った場合、この4,000円が利息です。反対に100万円を借り、元本とは別に一定額を貸し手へ支払う場合、その金額も利息と呼ばれます。

「利息」と「利子」はどう違う?

利息と利子は、一般にはほぼ同じ意味で使われます。金融広報中央委員会の「知るぽると」でも、預貯金で得られるものとして「利子」と「利息」は一般的に同じように使われる言葉と説明されています。

法律や税制では使われる言葉が異なることがあります。例えば、お金の貸し借りに関する法律には「利息制限法」という名称が使われていますが、所得税では預貯金の利息などを「利子所得」と呼びます。

そのため、「受け取る側だから利息、払う側だから利子」のように必ず使い分けなければならないわけではありません。

利息・金利・利回りの違いをわかりやすく整理

用語意味例
利息・利子お金の貸し借りや預金によって実際に発生する対価1年間で4,000円
金利・利率元本に対する利息の割合年0.4%
利回り投資金額に対する、利息などを含めた収益全体の割合年3%など

例えば100万円を年3%で1年間預けて3万円の利息を受け取るのであれば、単純なケースでは金利は年3%です。

一方、債券などでは利息だけでなく、購入価格と売却価格・償還価格との差による利益や損失もあります。J-FLECは、投資金額に対して利子などを含めた年間収益の割合を「利回り」と説明しています。

つまり、利息は「金額」、金利は「利息を計算する割合」、利回りは「投資全体から得られる収益の割合」と考えると理解しやすくなります。

利息の計算方法|まず覚えたい基本式

1年間、元本が変化しない単純なケースなら、利息は次の式で概算できます。

利息 = 元本 × 年利率

例えば100万円を年0.4%で1年間預ける場合、税引前の単純計算は次のとおりです。

1,000,000円 × 0.004 = 4,000円

税金を考慮しなければ、1年間の利息は4,000円です。

30日だけ借りた場合などの日割り計算

期間が1年未満の場合、実際の日数を使って計算する商品があります。一般的な考え方の一例は次のとおりです。

利息 = 元本 × 年利率 × 利用日数 ÷ 365日

例えば50万円を年15%で30日間借りたと仮定すると、365日を基準にした単純計算では、

500,000円 × 15% × 30日 ÷ 365日 = 約6,164円

となります。

ただし、実際の預金・ローンでは、端数処理、うるう年の扱い、利息計算の基準日、返済による元本残高の変化などが商品ごとに定められています。契約上の実際の利息を確認するときは、金融機関の商品説明書や返済シミュレーションを確認してください。

単利と複利の違い|100万円を10年間で比較

単利とは?

単利は、最初に預けた元本だけを基準に利息を計算する方法です。

J-FLECも、単利を「預け入れた元本に対してのみ、利息を計算する方法」と定義しています。

例えば100万円を年3%の単利で10年間運用したと仮定すると、1年間の利息は3万円です。

3万円 × 10年間 = 30万円

したがって、税金や費用を考慮しない単純計算では、10年後は130万円です。

複利とは?

複利では、発生した利息を元本へ組み入れ、「元本+それまでの利息」に対して次の利息がつきます。

年1回複利の場合、将来の金額は次の式で概算できます。

元利合計 = 元本 ×(1+年利率)運用年数

100万円を年3%、1年複利で10年間運用すると仮定すると、

1,000,000円 × 1.0310 = 約1,343,916円

税金や費用を考慮しない理論上の利息は約343,916円です。

100万円・年3%・10年間10年後の元利合計利息
単利1,300,000円300,000円
1年複利約1,343,916円約343,916円

この例では複利のほうが約43,916円多くなります。ただし、これは年3%が10年間変わらず、税金や手数料もないと仮定した数学上のシミュレーションです。実際の商品では条件が異なります。

普通預金の利息計算は「残高・金利・預入期間」が重要

普通預金では、単純に「現在の残高×金利」だけで年間利息が決まるとは限りません。預金残高は入出金によって日々変動するため、多くの商品では一定のルールに沿って日々の残高などを基準に利息を計算します。

また、普通預金の金利は一般に変動金利であるため、1年間ずっと同じ金利が適用されるとは限りません。

銀行によって、最低残高、利息計算単位、端数処理、利息を口座へ入金する時期なども異なります。正確な受取額は利用中の銀行の商品概要説明書で確認する必要があります。

利息は受け取った金額がそのまま手元に残るとは限りません。さらに、借入れでは法律による上限金利があります。税金と利息制限法の重要ルールを次のページで整理します。