利息の計算方法を徹底解説|税金・利息制限法・複利と単利・利回り・預金金利までわかる完全ガイド

利息にかかる税金はいくら?2026年は原則20.315%

日本国内の銀行などから個人が受け取る一般的な預貯金の利息には、2026年9月時点で原則として20.315%の税金がかかります。

  • 所得税・復興特別所得税:15.315%
  • 地方税:5%
  • 合計:20.315%

国税庁によると、通常の預貯金の利子は、支払時に税金が源泉徴収され、それによって納税が完結する「源泉分離課税」の対象です。

利息の源泉税を計算してみよう

税引前の利息が1万円だった場合、税率をそのまま使った概算は次のようになります。

10,000円 × 20.315% = 2,031.5円

したがって、単純な税率計算での税引後利息は約7,968.5円です。

実際の源泉徴収額には税目ごとの端数処理があるため、口座へ入金される金額が単純計算と数円異なることがあります。

なお、2027年以後は防衛特別所得税の創設などに伴って所得税等の内訳が変更されますが、国税庁は、防衛特別所得税と復興特別所得税の合計税率の変更によって、預貯金利子の源泉徴収税額の計算方法そのものには変更が生じないと案内しています。

預金利息は確定申告する?「雑所得」とは限らない

「利息をもらったら雑所得として確定申告する」と考えるのは正確ではありません。利息の種類によって所得区分と課税方法が異なります。

利息の種類主な所得区分・扱い
日本国内で受け取る一般的な預貯金利息利子所得・源泉分離課税。原則として確定申告不可
一定の国債・地方債・公募公社債などの利子利子所得。申告分離課税の対象となり、一定の場合は確定申告不要を選択可能
日本国外で支払われ、日本国内で源泉徴収されない預金利息原則として利子所得として申告が必要
個人が事業ではなく他人へお金を貸して受け取る利息非営業用貸金の利子として雑所得に該当

普通預金の利息を雑所得として申告する必要はない

国税庁は、日本国内で支払われる通常の預貯金利息について、源泉徴収で納税が完結しているため確定申告は必要ないと案内しています。

さらに、源泉分離課税となる一般的な預貯金利息は、任意に確定申告へ入れて税金の還付を受けるという扱いもできません。

個人的に貸したお金の利息は雑所得になることがある

国税庁は、雑所得の例として「非営業用貸金の利子」を挙げています。例えば、貸金業を事業として行っているわけではない個人が、個人的に貸したお金から利息を受け取る場合などが該当します。

ただし、実際に確定申告が必要かどうかは給与所得の有無、他の所得、申告する所得の合計、確定申告を行う別の理由があるかなどによって変わります。「20万円以下ならすべて申告不要」と一律に判断しないことが重要です。

利息制限法とは?上限金利は15%・18%・20%

お金を貸す場合、貸し手と借り手が自由に何%でも利息を決められるわけではありません。利息制限法では、元本額に応じて利息の上限が定められています。

元本利息制限法の上限金利
10万円未満年20%
10万円以上100万円未満年18%
100万円以上年15%

利息制限法第1条では、この上限を超える利息について超過部分を無効としています。

例えば元本100万円の金銭消費貸借では、利息制限法上の上限は年15%です。「100万円なら18%」ではない点に注意してください。100万円ちょうどから年15%の区分になります。

出資法の上限20%との違い

金融庁によると、利息制限法の上限を超える部分は民事上無効となります。一方、出資法では貸金業者などについて年20%を超える金利に刑事罰が設けられています。

かつて存在した、利息制限法と旧出資法の上限の間にある、いわゆる「グレーゾーン金利」は2010年6月18日に撤廃されています。

2026年の法定利率は年3%|利息制限法とは別の話

利息制限法の「15~20%」と、民法上の「法定利率」を混同しないようにしましょう。

法務省によると、2026年4月1日から2029年3月31日までの民法上の法定利率は年3%です。法定利率は、契約で利率を定めていない場合などに問題となる利率であり、貸付けで許される上限を示す利息制限法とは役割が異なります。

利息の天引きとは?借入時に先に利息を差し引く仕組み

「利息の天引き」には、預金利息から税金が源泉徴収されるケースとは別に、貸付時に利息を先に差し引いてお金を渡す方式があります。

例えば、契約上の元本を10万円、前払いする利息を1万円とすると、借り手が実際に受け取る金額は9万円になる、という考え方です。

この方式では、契約書上の金額だけを見ると負担を把握しにくくなります。

利息を天引きしても利息制限法を回避できない

利息制限法第2条には、利息を天引きした場合の規定があります。天引き額が、債務者が実際に受け取った金額を元本として法定上限金利により計算した金額を超える場合、その超過部分は元本の支払いに充てたものとみなされます。

また、利息制限法では、礼金、割引金、手数料、調査料などの名称を付けても、一定の場合は利息として扱われる「みなし利息」の規定があります。

利息の前払いと後払いは何が違う?

方式仕組み確認したい点
前払い・天引き借入時などに利息を先に支払う、または貸付金から差し引く実際に手元へ入る金額が契約上の額より少なくなることがある
後払い利用した期間に応じ、返済時や所定の日に利息を支払う元本残高・利用日数・返済方式で利息が変わる

例えば「10万円を借りて利息1万円」と表示されていても、10万円を実際に受け取って後から11万円返すケースと、最初に1万円を天引きされて9万円しか受け取れないケースでは、借り手が実際に利用できる資金に対する負担率が異なります。

したがって、前払い方式では契約上の元本だけでなく、実際に受け取れる金額と最終的な支払総額を確認することが重要です。

同じ「普通預金」でも金利には差があり、一方で意図的に利息をゼロにした預金も存在します。高金利銀行を比較するときに見落としたくない条件と預金保護の仕組みを次のページで解説します。